学長メッセージ

学長メッセージ

有明教育芸術短期大学 学長
氏森 英亞

豊かな感性と高度の専門性

本学の今日までに至る歴史と理念については、下段の『建学の精神』をお読み下さい。100年を超える長い年月にわたって、音楽及び幼児教育分野で多くの貢献をしてきましたことをご理解頂けると思います。平成21年度に開学された若い短期大学ですが、学校法人三浦学園が設置した日本音楽学校の伝統を受け継ぎ、さらなる発展に向けて努力しています。

今日、家族関係や世代間関係が困難な状況を迎え、子育て支援のあり方が問い直されているように思われます。また、より多くの社会的支援も求められています。そこで必要とされるのは、子どもの保育・教育に関わる今日的な課題に対応できる質の高い保育や教育を実践できる能力ではないでしょうか。本学は、『建学の精神』で挙げている“教育と芸術の融合”という理念のもとに時代の要請に応えることができる保育・教育者の養成を目指しています。

これまで、本学は子ども教育学科と芸術教養学科の2学科構成でしたが、今後は芸術教養分野を組み入れた子ども教育学科のみによる3年制の短期大学になります。3年間かけて、芸術的素養を備え、そして子どもの個性的な発達を支援できる保育者や教育者の養成に徹することになります。

一心不乱の絵を描く子ども・・・、音楽に合わせて歌ったり踊ったりする子ども・・・、あるいは役割行動を演じる子ども・・・、子どもは自分の好みに応じて遊びを展開します。そして、元気さを取り戻していきます。知的好奇心も旺盛になるようです。遊びには、子どもの健全な心身を維持・促進、あるいは回復させる機能があります。また、遊びを通して、子どもは新しい振る舞いを身に着けることができます。子どもの心理臨床に従事している私は、遊びを通して心の健康を回復し、一段と成長・発達していく子ども達の姿を見てきました。そのような経験から、保育や教育に関わる者には、子どもの自発性を尊重し、その振る舞いに対する感性が備わっていることが大切であると思うようになりました。また、障害の有無に関わりなく、個々の子どもに応じた保育ないし指導技法を創造し、かつ磨いていくことが求められるとも思うようになりました。それは芸術における技や創造活動に通じるものと言えるのではないでしょうか。

学生諸君には、本学の特徴と目的を良く理解し、意欲的で表現能力がさらに豊かになるような学生生活を送って欲しいと願っています。


【建学の精神】
 本学の建学の精神を一言でいえば、「教育と芸術の融合」になります。
 これは、明治36年にわが国最初の私立音楽学校として創設された「音楽遊戯協会」以来の100年余の学校法人三浦学園の伝統のもとに理念化されたものです。
 学則第1条には「人類の教育と芸術という二つの遺産を尊重し、わが国や外国の教育や芸術を育んだ知と技の伝統を学び、教育や芸術が人間の生活にかかわる実際とその理念を探求すること」を使命とすると謳っています。教育と芸術には互いに支えあう関係があります。教育活動の実際は、芸術に通じるわざであり、創造であるからであり、また、美しいものへの導きは人間形成の基礎となるものです。他方、芸術は自らの喜びを他に伝えようとする活動であり、そして、伝えることによって人間の生存を支えるエネルギーになっていきます。それは、教育活動に通じる働きです。教育と芸術の結びつきは、これからの本学の発展の力の基礎にあると考えています。